商標出願は、出願書類の書式が比較的簡単であるため、特許事務所に依頼せずに自分で出願される方も多くいらっしゃいます。
ここでは、自己出願の場合、特許事務所に依頼する場合、それぞれのメリット・デメリットを説明します。
自己出願の一番のメリットは、やはり費用を節約できることです。どうしても費用を抑えたい場合には、有効な選択肢の一つとなるかもしれません。
しかし、この場合にはいくつかの落とし穴に注意しなければなりません。十分な検討を行わずに出願してしまうと、費やしたお金と労力が無駄になったり、せっかく登録したのにトラブルに巻き込まれたり…という事態に陥る可能性があるのです。
一方、特許事務所に依頼するメリットとしては、出願費用の無駄が生じにくいこと、必要十分な権利を取得できること、等が挙げられます。
若干の費用がかかりますが、特許事務所は、お客様の指示通りに書類作成や出願を代行するだけでなく、専門家としての高い付加価値を提供しています（以下、３つのポイントを参照）。
それゆえ、お客様にご負担いただく費用は、決して無駄にはならないと確信しております。
以下に、商標登録出願の３つのポイントにおける「自己出願におけるリスク」及び「特許事務所に依頼するメリット」をまとめます。
１．登録要件を満たしているか？
自己出願のリスク
専門家でない場合、商標調査が甘くなることや、登録要件を満たすか否かについての正確な判断ができないことが多く見受けられます。登録要件を満たしていない商標を出願してしまうと、それまでの費用と労力が無駄になってしまいます。
特許事務所のメリット
弁理士としての知識・経験と、質の高い商標調査から、登録要件を満たすか否かについて正確性の高い見解を示します。そのため、無駄な出願を避けることができます。また、そのままの状態では登録を受けられる可能性が低いと判断した場合にも、その可能性を高めるための具体的な提案や、お客様の事業が円滑に運営できるための方策をアドバイスします。
２．指定商品・指定役務は適切であるか？
自己出願のリスク
４５個に分類されている区分から自分の事業に適した指定商品・役務を洩れなく選択することは、なかなか難しいものです。また、商標法施行規則の別表には、商品・役務が例示されていますが、総ての商品・役務が記載されているわけではありません。したがって、本来指定すべきである商品や役務が漏れてしまう可能性があります。
このように指定商品・役務の選択が不十分であった場合には、せっかく商標権を取得しても、後からもう一度出願し直さなければなりません。また、適切な商標権を持っていると勘違いしてその商標を使用していると、不意に他人から訴えられてしまうリスクもあります。
特許事務所のメリット
現在の事業に適切な商品・役務の選択はもちろんのこと、今後の事業展開を考慮した最適な商品・役務についてアドバイスを受けることができます。
３．拒絶理由通知への対応ができるか？
自己出願のリスク
拒絶理由が通知された場合には、意見書や補正書を提出して対応する必要があります。この意見書や補正書の提出にはいくつか注意する点がありますが、自己出願の場合はその方法を一から学ばなければならず、ある程度の苦労を覚悟しなければなりません。
特許事務所のメリット
弁理士は、拒絶理由に対する対応を熟知しておりますので、迅速に対応することができ、あなたの大事な商標を安心して任せることができます。
なお、当事務所で出願された場合には、一定要件を満たすことを条件として、拒絶理由に対する対応を無料サービスとさせていただいております。
このようなリスクとメリットをご理解のうえ、その時の状況に合わせてどのように出願するかを選択されると良いでしょう。また、料金体系やサービス内容は事務所により様々なので、自分のニーズに合った特許事務所を探すことをおすすめ致します。
なお、どうしても費用を抑えたいので自己出願する！というお客様のなかにも、
「拒絶される可能性を知りたい」
「権利範囲（商品・サービスの選択）の妥当性を判断してもらいたい」
「書式に不備がないかチェックしてもらいたい」
等々のご要望をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
当事務所では、そのような方々のご要望に応じたサービスをお安く提供しております。お気軽にお問い合わせください。
